初めてのテント泊登山。山岳テント選びにずいぶんと迷いました。ネックとなる一つが、山岳テントはどれも高価だということ。比較的リーズナブルな商品を取り扱うmontbellの山岳テント「ステラリッジ1」でも本体とレインフライを合わせると4万円を超えてくる。
これから先、どれだけテント泊登山をやるかわからない状況で4万円を超える出費はなかなか勇気がいる。そんな中で知ったのが、Naturehikeという中華ブランドの「Cloud Up 1」というテントです。
約14,000円(製品の種類やAmazonセール次第では1万円以下になることも!)という圧倒的な低価格で販売されています。
中華製ということで、品質的に少し不安ではありましたが、ネット上の口コミや評判も悪くないので購入し、初めての涸沢登山テント泊で使用しました。結果、まったく問題なく一夜を過ごすことができ、コスパの良い商品を購入できたなという印象です。
今回は、そんな中華製テントNaturehike Cloud Up 1のレビューの話です。
製品スペック(20Dと210Tの違い)
Cloud Up 1 Ultralight Tent には2種類の製品があります。それぞれのスペックは以下のとおりです。
20D | 210T | |
定員 | 1人用 | 1人用 |
サイズ | (65+230)×110×100cm | (65+230)×110×100cm |
収納サイズ | 12×45cm | 12×45cm |
総重量 | 1.52kg | 1.82kg |
フライ耐水圧 | PU 4,000mm | PU 3,000mm |
フロア耐水圧 | PU 4,000mm | PU 3,000mm |
フライ材質 | 20D Silicone Nylon | 210T Polyester |
フロア材質 | 20D Silicone Nylon | 150D Polyester |
ポール材質 | 7001高強度アルミニウム | 7001高強度アルミニウム |
主な違いは「重さ」と「耐水圧」ですね。20Dの方が軽くて耐水圧性能も高くなっています。またカラー展開も異なっており、20Dはグレーのみであるのに対し、210Tはグリーンとオレンジの2色展開になっています。
登山において軽さは正義! 軽量な20Dの方が山岳向けのテントといったところでしょうか。
ちなみにmontbellの1人用山岳テント「ステラリッジ テント1」の総重量は1.69kg(レインフライを含む)で、耐水圧は1,000mmとなっています。Cloud Up 1 Ultralight Tent 20Dの方であればステラリッジ1を上回るスペックです。
※耐水圧について、大雨でも1500mmあれば耐えうるレベルと言われています。耐水圧が高いことは雨や寒さにも強い反面、結露の原因にもなり、ただ数値が高ければよいというものではありません。
実際に使ってみた感想
実際に使用してみた感想は、悪い印象はほとんどないというのが正直な感想です。
心配していた結露について、今回は全く結露が起きませんでした。気温差が激しい日だとどうなるかわかりませんが、どんなテントでも結露するときはするので、あまり気にしすぎなくてもよいかなというのが個人的な感想です。
他に気になった点として、しいて挙げるなら、入り口のチャックの滑りが少しわるいかな? というくらいでした。ほとんど問題にならないレベルの滑り具合でしたけど。
また、山岳用テント全般に言えることですが、骨となるポールが細いので、組み立てるときに折れてしまわないか心配でした。念のため、僕はサイズの合うリペアポールを購入しておきました。
まとめ(かなり高コスパな山岳テントや!)
有名メーカーの山岳テントと比べると圧倒的にリーズナブルなNaturehikeのテント。その価格差から、正直不安を覚えての購入でしたが、結果はコスパの良い買い物だったと実感しています。
ちなみに、涸沢でもNaturehikeのテントを使っている人はたくさんいました。
またNaturehikeブランドの日本総輸入元・総販売代理店は伊藤忠商事株式会社であるという点も、無名の中華メーカーではないという証で、個人的には少し安心感を覚えています。
他の登山用具メーカーではもっと軽量コンパクトになる山岳テントもありますが、その分お値段も上がります。これからテント泊登山を始めようとしている人にとっては、とても手の出しやすい商品ではないかと思います。