【撮影の基礎知識】写真の印象を変える「光」のこと

知っておきたい光のこと Photo & Camera

みなさんは写真を撮る時に光の向きを意識したことはありますか? 順光で撮るか、逆光で撮るのか、はたまた斜光なのか、といったように光を意識するだけで、写真の印象はガラリと変わります。

今回は「光の向き」について、白背景に白い卵でさまざまな表情を撮った作例とともに解説します。
光がどこから当たっているか、また、影はどの向きにどのように発生しているかに注目してみてみてください。

6つの光の向き

まずは6つの光の向きについて図解するとこんな感じです。

▼俯瞰して見た図

俯瞰図

▼真横から見た図

真横から見た図

ここからは作例を交えて、光の向きが変わると写真の印象がどう変化するか解説していきます。

順光(被写体に向かって正面から光が当たっている)

順光

卵の白がくっきりと表現されていますね。順光は被写体がくっきり、鮮やかに写ります。
ちなみに、青空の下で風景写真を撮る時、順光で撮影すると空の青色もはっきりと鮮やかに写ります。気持ちの良い青空を撮りたいときは順光がオススメです。

サイド光(被写体に向かって横から光が当たっている)

右サイド光
左サイド光

順光よりも立体感が増したと思いませんか。サイド光は被写体を立体的に写します。

斜光(被写体に向かって前斜めから光が当たっている)

右斜光
左斜光

サイド光よりも被写体に光が当たっている部分が増えたことで、立体感に加えて、くっきりと写っています。順光とサイド光の効果をミックスさせたイメージです。

逆光(被写体の後ろから光が当たっている)

逆光

卵の色は鮮やかではありませんが、後光がさしているようで幻想的な印象です。よく「逆光になっちゃってダメだ~」という人もいますが、逆光を上手く利用して撮ると人物写真でも幻想的な印象に仕上げることができます。

半逆行(被写体の斜め後ろから光が当たっている)

右半逆行
左半逆行

斜光と似ていて、「逆光」と「サイド光」の効果をミックスさせた印象になります。単なる卵が、立体感的ですこし幻想的なものに見えませんか。

トップ光(被写体の上から光が当たっている)

トップ光

被写体全体に光が回っていて、影も少なく(小さく)なります。順光に似ていてくっきりと表現できます。

まとめ(まずは順光、サイド光、逆光の効果を覚えよう)

いかがでしたか? 光の向きを変えるだけで、白い卵の印象が大きく変わっていたと思います。ちなみに、どの光の向きが良いとかではなく、どう撮りたいかによって光を変えればよいです。

また、最初のうちは光の向きと効果をいくつも覚えられないかもしれません。が、とりあえず順光、サイド光、逆光の効果さえ覚えてしまえば、あとは足し算/引き算をすればOKです。

順光 = くっきり・鮮やか
サイド光 = 立体的
逆光 = 幻想的
斜光 = 順光+サイド光 = くっきり・鮮やかで立体的
半逆光 = サイド光+逆光 = 立体的で幻想的

光の向きを意識できるようになると、写真表現の幅も広がり、撮影がグッと楽しくなると思います。難しく考えず、色々と試して実感すると自然とカラダにしみ込んでいきますよ。

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