皆さんはフィルムカメラを持っていますか? 何を買おうか迷っている方はいらっしゃいますか?
初めてのフィルムカメラとして何がいい? と聞かれたときに僕がオススメするのは断然「Olympus OM-1」です。今回は、初めてのフィルムカメラとしてとってもおすすめな名機「Olympus OM-1」を紹介します。
Olympus OM-1の歴史
このカメラが発売されたのは1972年。約50年も前のカメラです。発売当初は「M-1」という名前でしたが、その製品インパクトゆえに、当時同名称のカメラを販売していたライカ社から製品名称変更の申し入れがあり、1973年から「OM-1」に改められました。
製品名にある「M」は、このカメラの開発技術者の米谷美久(まいたに よしひさ、1933-2009)氏のイニシャルから来ていると言われています。
発売当時、世界最小最軽量の35mm一眼レフとして注目され、このカメラの設計・生産をとおして、Olympusの社内技術も大きく向上、発展したようです。
初心者におすすめな理由(OM-1の特長)
OM-1がなぜフィルムカメラ初心者におすすめできるのか。僕が感じているこのカメラの魅力は主に3つあります。
・ザ・カメラという見た目 ・小さく、軽く、とにかく持ち運びやすいサイズ ・小さいながらも考え抜かれた操作性
ザ・カメラという見た目
まず、所有欲をくすぐる見た目に惚れています。
「フィルムカメラ」と言われて想像するとおりのルックス。棚に飾っておくだけでも見栄えがする美しさだと感じています。
簡単に綺麗な写真が撮れるカメラがどんどん発売されているなかで、あえて不便なフィルムカメラを買うのは、やっぱり道楽にも近いものがあります。だからこそ、所有欲をくすぐってくれる物かどうかというのも重要なポイントかと思うのです。
小さく、軽く、とにかく持ち運びやすいサイズ
本体重量は約510g
横幅約14cm、高さ約9cm、長さ約8cm(レンズ:F.ZUIKO AUTO-S F1.8 装着時)という、小さくて軽くて、とにかく持ち運びやすいサイズ感!
持ち運びやすいサイズというのは、お出かけ時に持っていくことのハードルがかなり下がります。カメラは使ってなんぼ。せっかく買ったなら、惜しみなく持ち歩いて使ってあげたいですね。
肩にかけても、バッグの中に入れていても気にならないほどの小さく軽いサイズ感というのは、世界最小最軽量として発売された1972年から今も変わらない、このカメラの最大の魅力だと思います。
小さいながらも考え抜かれた操作性
単に小さいだけでなく、操作性もちゃんと考えられているのがこのカメラの良いところ。
製品が小型になると、どうしても操作性は落ちがちですが、このカメラはそんなことありません。
シャッターボタンやフィルム巻き取りレバーなどのパーツは、操作しやすいように大きめに作られているのです。
こういった、細かな部分まで配慮して設計されているというのが、当時、このカメラを開発するにあたってのOlympus社の“本気度”も伺えますね。
OM-1の使い方(各種ボタンの説明)
OM-1はお察しのとおり、完全フルマニュアルのフィルムカメラです。電気系統と言えば唯一、内臓された露出計にボタン電池が使われているくらいです。
作例
まとめ(今だからこそフィルムカメラを!)
高精細・高機能なデジタルカメラがどんどん発売されていたり、スマホでも簡単・綺麗に写真が撮れるようになっている現代において、撮っても現像してからしか写真は見れないし、オートフォーカス機能もないような不便なフィルムカメラを使う必要があるのかと思われる方も多いかもしれません。
ですが、フィルムメーカーはフィルムの生産を徐々に止めている状況でもあり、今しかフィルムカメラを楽しめないようになりつつもあります。これから数年後はフィルムが生産されていなくてフィルムカメラを使うことができないといった日が来るかもしれません。ここに、今、フィルムカメラを買って使う価値があるかと思います。
また、フィルムカメラはフルマニュアルかつ機能が少ないことから、「写真を撮る」という行為そのものを純粋に楽しめるなという印象があります。デジタルと違ってほぼ無限に何枚も撮ることができないからこそ、一枚一枚を丁寧に撮ろうとします。こんな不便さが、撮る楽しさにつながっていると感じます。
フィルムカメラを持っていない人、使ったことがない人は、ぜひ今の機会に使ってみてほしいです。
そして初めてのフィルムカメラにオススメなのは今回紹介した「Olympus OM-1」です。
ちなみに、OM-1の標準レンズ「F.ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8」はオールドレンズとして、現代のデジタル一眼レフでも使えます。このレンズも初めてのオールドレンズにおすすめ。過去にレビュー記事もあげていますので、よければ見てください。