動物写真入門! 動物園でワンランク上の写真を撮るコツ

Photo & Camera

サバンナの大高原やアラスカの大森林に行かずとも、気軽に動物の撮影を楽しめる場所。そう「動物園」です。

安全に、狙った動物をちゃんと撮ることができる動物園は、動物撮影を始めてみるのにうってつけの場所です。今回は、動物園でちょっと上手く写真を撮るためのコツを紹介します。

ボカして檻を消す!

動物園での撮影で一番ネックになるのが「檻問題」です。どれだけ動物の愛くるしい表情が撮れても、檻が写り込んでいるとどうしても「飼われている感」が出てしまいます。

そんな檻問題を解決してくれるのが「前ボケ」です。檻をぼかすことで、まるで檻が消えたかのように目立たなくなります。

檻をボカし目立たなくすることで飼育感がなくなり、野生感あふれるトラの猛々しい表情を切り取れました。

檻をボカすためにはカメラの絞り設定は開放にし、望遠レンズを使って焦点距離を長くすることでよりボケやすくなります。またカメラをできるだけ檻に近づけて、代わりに動物とは少し距離を置くことで、檻はよりボケやすくなります。
さらに、檻に日が当たっていたり、色が白っぽいとボケても目立ってしまうことから、檻が日陰になっている状態で撮ると目立ちにくくなります。もちろん動物まで日陰だと全体的に暗い写真になってしまうので、檻は陰っていて動物には日が当たっているポイントを上手く見つけられると良い写真が撮れる成功率はうんと上がります。

グッと寄って、背景を整理しつつ動物の表情を切り取る

動物園に持っていきたいレンズは最低でも200mm(フルサイズ換算)くらいは欲しいところです。もう少し欲を言うなら300mm。400mmあれば最高です。

撮影位置と動物とはどうしても距離が離れてしまうので、広角よりのレンズだと動物の表情を捉えづらくなります。また、広角撮影だとそのぶん背景に写り込んでくる情報も増えて、全体的にごちゃごちゃとした人工物ありあり感の写真になりやすいです。

望遠レンズで動物にグッと寄ることで、背景の余計な情報が整理され動物の愛らしい表情を切り取ることができます。

動物は“動く”もの!焦らず撮れるカメラ設定

動物がこちらの思い通りに動いてくれる事なんてほとんどありません。良い瞬間を撮れるのは正直、運次第です。でも、だからこそ、その一瞬を撮り逃さないためのカメラ設定をしておきましょう。

・ISO:AUTO
・フォーカス:追従モードのオートフォーカス(サーボAF)
・シャッタースピード:なるべく早め( 1/焦点距離 より早くしておきたい)

要はなるべく自動にしておこうということですね。ISOやフォーカスをAUTOにしておくことで、せっかく撮ったのに「暗すぎた!」「ピント合わせに手間取ってしまった!」という失敗防止につながります。

また、シャッタースピードについては、一般的に手ブレ発生を抑えられる目安として、1/(焦点距離)秒と言われています。焦点距離50mmだった場合は、1/50秒が、焦点距離400mmの場合は、1/400秒が目安となります。最低限、手ブレによる失敗は防げるように 1/(焦点距離) 秒よりも早いスピードの設定がオススメです。

素早く動き回る小型動物は特に、各種AUTO設定での撮影が撮りやすいです。

動物園ならではの動物を撮る

動物はついつい野性っぽく撮りたくなってしまいがちですが、せっかくの動物園なので、動物園の動物ならではの表情を撮りためるのも面白いです。

例えば、気を許してすやすやと昼寝をする動物の様子は、野生ではなかなか見られない動物園ならではの表情ではないかと思います。

家族で動物園にいくなら、家族と動物を絡めた写真だって動物園らしい動物写真かもしれません。ぜひ、あなたにとっての動物園らしい写真を撮ってみてくださいね。

まとめ(動物だって暮らしている)

動物園での撮影は、動物撮影の入門とていとってもオススメの場所だと思います。

が、ついつい撮影が楽しくなって「ライオンこっち向いて~!」とかシャッター音「バシャバシャバシャッ」というのはちょっと違うかなと思います。

動物園の動物だってその生活空間の中で暮らしています。大声で呼びかけることでビックリさせることなく、できることなら(機能があれば)カメラは無音撮影で、動物たちの暮らしを邪魔することなく撮影してくださいね。

たぶん、その方が動物たちの自然な良い表情を撮れるかと思います。

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